ルーフテラスや屋上にコンクリートが打設されている現場は防水工事を行う場合、必ず伸縮目地の処理を行わなくてはなりません。この処理がないと新規防水層に不具合が出ないともかぎりません。今回はアルミ板を使った処理方法を紹介します。
伸縮目地はプラスチック製やアスファルトが使用されていますが押えコンクリートの挙動で、経年で変形したり飛び出たりしてきます。新規の防水工事を行う場合、まず飛び出した伸縮目地を撤去することから作業が始まります。
伸縮目地は防水機能を果たしているわけではありませんので、撤去しても雨漏りすることはありません。
伸縮目地処理材のアルミ板(0.3㎜)です。今回は田島ルーフィング㈱のメジパスを使用しました。
この板の中央部分に伸縮目地がくる様に取り付けます。
プライマーを塗布した後に、シーリング材でアルミ板を固定してゆきます。
伸縮目地を撤去した空洞部分には多量の水分がにじみ出てきますので、目地周辺部は新規防水層の膨れが生じやすい状態になります。
このアルミ板を目地部に貼り付けることで湿気があがってくるのを防止する効果があります。
伸縮目地部分にアルミ板を貼り付けた状態です。
アルミ板はシーリング材で固定していますので、押えコンクリートが挙動しても追従してくれます。
押えコンクリートは熱膨張で、夏場などは2~3㎜挙動するといわれていますのでこういったアルミ板などでしっかり処理したいものです。
アルミ板の取り付けが終わりましたら、防水工事に移ります。
この屋根はウレタン塗膜防水複合工法という防水工法で施工しました。
左の写真は第1工程の改質アスファルトシートの下貼りを施工しているところです。
下貼りシートの施工が終わりました。
この後、ウレタン防水材を塗布してゆく工程が続きます。
伸縮目地の処理方法についてご紹介しました。