防水層を撤去する場合の雨養生方法です。
最近の防水工事では既存防水層を撤去しないかぶせ工法が主流ですが、防水層下に雨水が流入して雨漏りしている場合などは、撤去することがあります。
最近の防水工事では、廃材処分費用や工期の問題から既存を撤去しないで新規防水層を上からカバーするかぶせ工法が主流です。
しかし、既に防水層の下に雨水が流入して雨漏りが生じている様な場合は、新規防水層を上からかぶせると膨れ等不具合が生じる可能性があります。又防水工事の改修を数回続けていると、層の厚みが増してきて納まりが悪くなり、防水工事をうまく施工出来なくなってきます。そういった場合も防水層を撤去する事になります。
写真の現場は、アスファルト露出防水の断熱工法を撤去している状況です。
防水層の大部分が撤去され、下地のコンクリートが見えてきました。
撤去した後、すぐに新規の防水工事を行うことが出来れば良いのですが、工事の段取りによっては数日行えない場合もあります。
防水層が完全に撤去された状況を放置しますと、すぐ雨漏りしてしまいますので、一時的に雨漏りを防ぐような処置が必要になってきます。
今回ご紹介しますのは、田島ルーフィング(株)が製造してるクールグランドという仮防水材です。
仮防水材は様々な種類がありますが、何を使うかは新規の防水材料との接着性を考慮して決定する事になります。この現場では、新規の防水工事もアスファルト防水の露出断熱工法で施工する予定でしたので、接着性が良い同種のアスファルト系仮防水材としてクールグランドを採用致しました。
この材料は施工後3時間で仮防水機能を発揮しますので、昼が過ぎた時間からでも施工が可能ですし、一週間ぐらいであれば機能を維持してくれますので重宝しています。
全面にクールグランドを施工した状況です。もちろん下地に亀裂があると、クールグランドの被膜も破断してしまう可能性がありますので、亀裂部分はしっかりUカットをした上で、シール材などを充填する処理が必要です。
この材料は既存の防水が塩ビやゴムシートの場合で、防水層を撤去した後に接着剤が少し残っていても、大丈夫なので幅広く活用出来るところが良いと思います。