メニュー メニュー

0120-803-350

月~金 9:00~17:00

防水改修工事を知る

防水の技術・工法

HOME > 防水改修工事を知る > 防水の技術・工法 > 屋上緑化の事例

防水の技術・工法

屋上緑化の事例

ヒートアイランド対策で屋上緑化が採用され始めて10年以上が過ぎました。

メンテナンスの難しさや台風など、さまざまな課題が見えてきたと同時にその効果が再評価されつつあります。

今回は防水工事と屋上緑化の大規模な現場事例をご紹介します。

実際の施工風景

今回ご紹介するのは、鉄骨S造の工場の屋根を屋上緑化する事例です。

いつもご紹介している防水工事から少しテーマが広くなりますが、我々防水業者はあらゆる建物で防水工事を行わなくてはなりませんので建物の構造についてもある程度知識が必要です。特にS造の場合、建物の挙動がRC造に比べて大きくなりますので防水層にかかる負荷も大きくなることが予想され、何の考慮もしなければ雨漏りにつながってしまいます。

そこで鉄骨の組み方や防水層の下地となるデッキの取り付け方法も防水業者の視点からゼネコンさんへお願いしてゆくことになります。

 

この写真は、鉄骨の上にフラットデッキを取り付けている状況です。

このデッキプレートは、屋根用に加工されたタイプとなっていますが取り付け方法は一般部と同じです。又仕上がりが平坦なので防水工事を行う上では非常にやりやすいデッキです。

今回はこのデッキの上に断熱材を取り付けた上に、アスファルト防水を施工する仕様で屋上緑化の防水層を施工することにしました。

 

断熱材に接着剤を塗ってデッキプレートに貼り付けている様子です。

断熱材は碁盤の目の様には並べず、千鳥に貼ってゆきます。又この断熱材はウレタン系ですので雨に打たれると水を吸って断熱性能が低下しますので、断熱材を施工した部分は必ず防水層を1層貼って雨養生を行います。

急な雨が多い季節は、天気が怪しくなる前に雨養生を始めなければならないので、とても神経をつかいます。

 

アスファルト防水熱工法の2層目を施工している状況です。

アスファルトは250度ぐらいに熱することで、粘度を下げ使いやすくします。熟練した技能が必要な作業なので、現場ではベテランが担当します。アスファルト防水は、写真の様に溶融したアスファルトコンパウンドとアスファルトのシートを何層にも積層してゆくので最も雨漏りが少ない工法と言われ信頼されています。

最近はシート防水や塗膜防水など様々な防水工法がありますが、ここという建物はやっぱりアスファルト熱工法をおすすめしたいですね。

 

この写真は防水を施工した後、耐根用の特殊シートを貼っているところです。

このシートを貼らないと、植物の根が防水層を貫通して雨漏りを生じさせてしまう事にもなりかねません。

このシートは厚みはすごく薄いのですが、根が突き抜けない様に加工されていて熊笹の様に強い根でも大丈夫です。

 

屋根全面に耐根層が貼り終わりました。

これだけでも十分きれいなのですが、この上から緑化工事に取り掛かります。

今回はヒートアイランド対策だけでなく、屋上緑化を見学して頂けるように、木デッキを組み合わせてプランニングさせて頂きました。

 

屋上緑化に利用できる植物は限られます。

いつもお世話になっている田島ルーフィングさんにご協力頂き、植物の選定も行ってもらいました。

さてどんな緑化が出来上がるでしょうか?

 

こちらは仕上がったばかりの状況です。

まばらですが、1年たつと立派に育っていってくれます。

 

1年後の状況です。

工場に訪れたお客様にあっと驚いて頂ける都会のオアシスが完成しました。

防水工事が出来ることは雨漏りをさせないことだけでは無いということが、実感出来た現場でした。

 

 

ページトップ